ピッグ - 丘の上のダム・キーパー

エリック・オー監督を迎えて、トンコハウス初のシリーズ作品である『ピッグ - 丘の上のダム・キーパー』。幼少のピッグがどのようにダム・キーパーになったのか、主人公のピッグの視点でストーリーは展開する。視覚的な表現は時に抽象的かつシュールだが、その源泉にあるピッグの痛みや喜びなどの感情はリアルに描かれる。

ピッグは、黒い雲が押し寄せてくる丘の上に住んでいる。ピッグのお父さんは、黒い雲の真相を探るためにその中に消えてしまう前に、息子と町を守るための小さな木製のダムを築く。そして、町に忍び寄る雲を押し返すダムを回し続ける責務を、幼少のピッグが担うことになる。まだ小さくて一人ぼっちのビッグは、フォックスとの友情から、家族のような愛情を発見し、町の人々への思いやりを絶やさない。同時に、父親がいなくなってしまった欠落感をいつも感じていて、父親を探したいという欲求と町を守らなければいけないという責務との板挟みに、葛藤を抱えて育っていく。

この作品の制作には、カリフォルニア州バークレーと東京の二つの拠点に、アメリカ、日本、フランスなどから国際色豊かなアーティストが参加した。家族、悲しみ、責任、成長といった万国共通のテーマを描いたこのシリーズは、グローバルなコミュニティーとともに広がり続けるトンコハウスの姿を象徴している。本作品は2017年6月、東京で開催されたショートショート フィルムフェスティバル アジア 2017で初公開された。

『ピッグ - 丘の上のダム・キーパー』ができるまで

この作品は、原画と動画を合わせて、31,000枚の手描きのフレームで構成されている。制作期間は8ヶ月に及んだ。チームの要所に、短編『ダム・キーパー』に参加したメンバーを配した。その中には、作曲家のザック・ジョンストンとマテオ・ロバーツがおり、この作品でも楽曲を提供した。トンコハウスの堤大介、ロバート・コンドウは総監督として、制作を監修した。本作品のメイキング映像はこちらのリンクからご覧ください。